ヒーロー志望動機
特別なものなんて、何も持ってない俺がヒーローに? 疾走する文章が心地よい痛快青春小説!
水落律、二十歳。小さな芸能プロダクション所属の役者……ただし仕事はほとんどなし。見かねた事務所の社長が応募した戦隊ヒーローシリーズの書類審査に見事通過! 本当は喜ぶべきなんだろうけど、俺は特撮ヒーローものにはちょっとしたトラウマがあって…。オーディションで知り合った、オタクでデブだけど気のいい喜一、アイドルの卵で小動物みたいに可愛い野雪、落ち目のグラビアアイドル妃美子、そして爽やか青年の陽平。最初はかったるかったはずなのに、いつしか奴らと本気でヒーローになる事を夢見るようになった俺。本当に、俺たちはヒーローになれるのか?